【誤った知識】肉ばなれは放っておけば治る

 肉ばなれは、筋肉が瞬間的に強く収縮した結果、その強い引っ張り力によって、その筋肉自体が断裂するものです。肉ばなれといっても、筋肉のごく僅かの小さな線維が断裂している程度から、筋肉が大きく断裂している重症のものまであります。

 もし筋肉の損傷がごく軽度であれば、1週間もすれば競技ができるでしょう。しかし、受傷した時の症状で損傷の大きさを判断することはできません。受傷直後は痛みがあまり無くても、時間の経過とともに血腫が形成されて腫れや痛みが強くなり、関節の動きが制限されてくる場合が少なくありません。
 そこで、肉離れを起こしたら、軽視することなく、応急処置の原則である,“RICE”(⇒12ページ)を行って、血腫や腫脹を最小限にすることが大切です。無理をすれば、さらに損傷は大きくなります。
 応急処置の後、整形外科医を受診して、その程度から、今後のスポーツ活動に関してアドバイスを受けると良いと思います。一般的には、初期(2~3週)には痛みを伴う動作を避けるようにすることが損傷の拡大を防ぐ為に大切なことです。その期間が過ぎて、関節の動きが良くなり、ストレッチング(⇒39ページ)をしても痛みが伴わなくなったら、徐々にスポーツ復帰していきます。この場合、損傷を受けた部分は筋肉の伸展性が不十分なために負担がかかって再断裂しやすいので、段階的な復帰が特に望まれます。